橋本のタワゴト

病院勤務の理学療法士です 日々の気づきや学びを記事にしてきます!

下肢の骨折で手術をせずにリハビリをする場合や、手術をしても骨折の転移が大きかった場合は荷重(下肢に体重かけること)ができず、非荷重の時期があります。
この非荷重の時期の影響と荷重をかけることでの骨格筋への影響を考えていきます!!

 





非荷重による影響


長期臥床や免荷による骨格筋萎縮の主な原因は非荷重だと言われています。非荷重という状況に骨格筋は適応すると考えられ、その主な要因としては筋の短縮と仕事量の減少です。

その結果、機能的には筋力低下、形態的には筋萎縮が生じてきます。

非荷重による骨格筋の特徴

抗重力筋が影響を受けやすく、最初の1週間が最も顕著
タイプⅡ(速筋)<タイプⅠ(遅筋)
タイプⅠ→タイプⅡへ移行

遅筋繊維が速筋線維へと移行していきます。
動きがぎこちなるのはこれも影響しているのではないかと思います。
また、正常と比較するとアクチン・ミオシンフィラメントはびまん性に配列異常や断裂、消失が見られると言われています。



非荷重による筋力低下


 

Mullerらのギプス固定による一連の研究によると
1日に2〜3%の筋力低下 4割
1日に1〜2%の筋力低下 3割
1日に3〜4%の筋力低下 2割

個人よる差はあるものの上記のような筋力低下を起こしていたようです。
これにこれに基づくと単純計算ではないと思いますが1週間の安静では15〜20%程度の筋力低下を起こすかもしれません。




荷重による影響


 

Someyaらのラットでの研究によれば
タイプⅠ線維の横断面積は1日18時間以上、タイプ構成比率は6時間以上、ヒラメ筋の相対重量比は1時間以上の荷重で予防可能であったと報告されています。

しかし、臨床的には長時間も荷重時間を設けるのは非常に難しいと思います。



では何分の荷重時間、頻度はどの程度行えば効果的なのでしょうか?


 

  • 短時間荷重による骨格筋への影響
    山崎らの研究によれば
    1日20分の荷重時間では非荷重群と有意差は出なかったが、1日40分、60分の荷重では非荷重群と比較して有意に大きく萎縮の進行抑制が可能だったとあります。
    また、張力に関しては1日20分の荷重でも非荷重群より有意に大きいと報告されています。


 

機能的な張力は短時間、20分の荷重でも効果があり、横断面積は40分以上の荷重時間が必要そうですね。

 

  • 荷重の日内頻度による骨格筋への影響
    山崎らの研究によれば
    1日1時間を1回の荷重と30分を2回(4時間の間隔を空けて)を検討した研究では
    1時間1回の方が有意に萎縮を予防できると報告されている。


しかし、荷重時間が40分という条件下において
10分×4回、20分×2回、40分×1回で検討した結果
10分×4回が最も萎縮を予防できたという結果もあります。

 

  • 荷重の週内頻度による骨格筋への影響
    2時間荷重を隔日、1時間を毎日実施した研究では毎日1時間荷重を実施した群の方が効果的に萎縮抑制効果があることが示唆されています。




まとめ


 

これらをまとめると、1時間の荷重時間が確保できる環境にあればそれを毎日実施することが効果的のようです。
しかし、臨床場面ではPT、OTとで午前・午後に分けて介入することが多いと思います。
合計で40分の荷重を何回かに分けて、毎日実施することが望ましいようですね。
補足ですが、荷重することが難しい患者さんでも車椅子離床により足底接地する時間を3時間確保すれば、萎縮抑制効果が認められています。

これからも、根拠を持ってリハビリを実施していきたいですね!

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